はじめに
新劇エヴァの序破Q、そして最後の謎マークでエヴァンゲリオンが完結しました。
さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。
見た直後はそこそこ清々しい気分でしたし、細かい部分は「ま、ええか」でどうでもよくなってたりしました。
終わったからいいかな、と。
けど、何日か経って感想軽く見てたら腹が立って来たので感想です。
あの清々しさは我慢してたションベンをしたからそう感じただけの感情だったのかもしれない。
俺の受け取り方
直後のふせったーツイートの方が正確なんですが……、
とりあえず、「監督はエヴァをマジで終わらせたかったんだろうな」という感想ですかね。
「もうエヴァは懲り懲りだよ~~~」みたいな。
これに関しては、まぁ完結作品だし良いかなとは思うんですけど、やっぱ最後の提示が、ね……。
俺は別に綾波にもアスカにも、マリにも恋してないですよ。
誰とくっついても別に良い。
けど、だからってあの光景は……「は?」ですよ。
なんか「文句を言うヤツはカプ厨のキモキモエヴァオタク」みたいな風潮で封殺されそうでムカついたので、ここで言っておきます。
あれは無いだろ。
他のもので例えると
エヴァの魅力は機械的な部分だったり、謎多きミステリアスで中二病っぽい世界設定だったりしますが、可愛いキャラクター達も立派な魅力でしょう。
その、ヒロイン達に注目して、それを他の作品で例えると……
・いちご100%で西野と結ばれたけど、東城もさつきも唯も他の男とセックスしまくってた
・のび太が劇場版から出てきたキャラと結ばれて、しずかちゃんは他の男に取られた
・このすばでアクアと爆裂魔法っ子が他の男に寝取られた
ん~、なんでそんなことすんねん……って話じゃないですか。
アスカは別に良いよ
後から考察見てたら「あれは式波、惣流じゃない。アヤナミタイプと同じクローンの生き残りだと思うよ」みたいなのあって、あー、まぁ救いはあったのかな……?とか思ったり。
ただね、俺はケンケンとアスカが結ばれてて良いんですよ。
『14年は少年少女の恋愛なんか消えてしまう年月』っていう誰かの感想もすごい納得だし、そういうメッセージ性も意外と好き。
何よりアスカが救われたっぽいし。
(ただ10何年も待たされたのはお前が作るのサボってただけだろコロナとか関係ないんじゃボケ)
けどさ、だったら『ケンスケに抱かれて泣きながら喜びを噛みしめるアスカ』のセックスシーンを見せろよ。マジで。
「セックスをしろ!!!」と常日頃からネタ半分で言ってますけど、いやここはちゃんと描写してこそでしょうよ。
なんで匂わすだけなの?このヘタレ!
しっかりセックスして、しっかり救われて、しっかり幸せを見つけてる描写があってこそアスカを祝福出来る訳じゃん。
意味分からんわ。
アスカ派の人はドンマイだけどね。
おいちょっと待てホモ
問題はレイ・カヲルですよ。
意味が分からん……。
カヲルがゼーレ部長?ブンダー部長?なのが「は?」だし、なんで最後にこの2人をくっつけるんだよ……。
確かに似てる部分もあるけど、だからって無理やりくっつけて……は?
俺はここが気に食わないんですよね。
ただひたすら「エヴァオタクを全員殺したいだけ」みたいなメッセージ。
いらんやろ。マジで。
何そのメッセージ
「アスカが好きなやつ、死ね!w」
「綾波が好きなやつ、死ね!w」
「要するにエヴァ同人でエロマンガを描くやつも読むやつも死ね!」
なんかこういうメッセージにしか見えないんですよね……。
それに加えて「現実見ろよ」でしょ。何様のつもりなんだ……?
『強者』と『弱者』
なんていうか……エヴァを支えて、追いかけて、好きで居てくれたエヴァオタクの大半は、言っちゃなんだけど現実捨ててるような人でしょ?
現実より虚構。
そういう風になっちゃったし、本気でオタクやってたら自然とそうなっちゃうのは肌感で分かりますよ。
恋人が出来ず、結婚が出来ず、子供が居ない独身男性。
社会的には『弱者』な人々。
俺はまだ一応可能性ある年齢ではありますけど、恋人が居たこともないから「あぁ、そうなるかもなぁ……」っていう予感もありますよ。
そんなオタク、そんな『弱者』が救われた作品でもあるはずのエヴァンゲリオン。
『弱者』の逃避先になった部分は間違いなくあるんでしょ?(リアルタイム世代じゃないんで分からないですけど)
オタク作品としての代表作的なそんなエヴァンゲリオンで、最後のメッセージが「現実見ろよ」って、こんなに残酷なこと無いでしょ……。
今まで追いかけてきたファンに何してんの?
「オタク殺してて草」とかいう感想見るたび、俺自身の怒りというよりは、クリエイターとしての”不義理”みたいなものにムカつきましたよ。
庵野秀明、お前を育てて、お前を大きくしたのは全部キモいオタク達のお陰だったんじゃないの?って。
それをさ、「エヴァもうやだやりたくないオタク死ね」みたいなので終わらせて……。
ある意味で見事な終わり方でしたよ。「もうエヴァどうでもいいや」って思わせたんだから。
けどさ、今まで追いかけ続けてきてくれたファン達をぶん殴るような最終作って、これを絶賛するのは意味分からないですね俺は。
なんで「現実を見て恋人作れよw」みたいな『強者』の価値観を押し付けるんだ??
それこそ、どの作品よりも『弱者』が愛した作品だろうに。
現実なんか見なくて良いじゃん
俺が言うのも変ですけど、一生結婚出来ない人だって、一生童貞の人だって居るでしょ。
もう、別に良いじゃん……。
そういう人達がアニメや漫画やゲームやエロゲで楽しんで、救われて、それでいいじゃん。
なんなの?
「現実を見ろよ」っていうメッセージを絶賛されてるのは本気で嫌ですね。
ただひたすら現実から逃れるように、アニメの中だけでも楽しませてくれよってのはあるでしょうよ。
しかもエヴァだぞエヴァ、エヴァの作品が言って良いことじゃねーだろ。
あえて言うなら、このメッセージを良い感じに表してくれたと個人的に思ってるのは、映画『レディープレイヤーワン』です。
(まぁネタバレになっちゃうんですが、本編全部が関係なく面白いから許して……。)
あの映画では、最後「週に1日は現実で人付き合いをしよう」って死ぬほど面白いVRゲームの世界を休んで恋人とチュッチュしてました。
まぁ確かにあれほどヤバ面白いゲームは週1で休んだ方が良いと思うからね、納得だよ。
それくらいで良いじゃん。
なんなの「カプ厨みんな死ね」みたいなやつ。そんなこと言うなよ。
……いや、言っても良い。
けど、せめて納得出来るよう、そこに注力しろよ。
アスカはまぁ納得したよ。でもなんだよレイカヲルって、バカじゃねぇのか。
バカだよバカ。頭いかれてるよ