8月14日、サンデーモーニングのスポーツコーナーで張本勲さんが「あんなガッツポーズはダメ。手は肩より上げちゃダメ。礼に始まり礼に終わる、ですから」という発言をして、物議をかもしました。
物議をかもしましたっていうか、「お前も現役時代やっとるやんけ!」という老害認定ばっかりでしたね。まぁしゃーない。
ただ、1つ気に喰わないのは「老害が何言うてんだwww」「黙れや老害」という嘲笑です。
これちょっと腹立ったっていうのと、ハリーの発言も一理あるでしょうにという擁護したかったので記事書きました。
そもそも”老害”か?
老害って何か?
ちょっと調べてみたら「自分が老いたのに気づかず(気をとめず)、まわりの若手の活躍を妨げて生ずる害悪。」だそうです。
ハリーのエネルギッシュさ的に「自分が老いたのに気をとめず」はその通りでしょう、「老いたから控えめにしておこう」なんていう人じゃない。
けど、「若手の活躍を妨げて生ずる害悪」では、決して無いです。
身近に居るかもしれない「こんな企画クソだ!」とか「クラウド?そんなものは知らん!!!」とかいう上司が居たら、そりゃ老害ですけど、ハリーのはただの注意でしょうが。
サンモニしっかり見てたら分かりますけど、日本人スポーツ選手の活躍を誰よりも喜ぶ人ですよハリーは。
そもそも発言の理由は?
Webニュース記事には入っていませんでしたが、ハリーの発言に「日本はそういう文化ですから」って入ってたはずなんですよ。
その通りですよ。
なんのために相撲でガッツポーズが禁止されているのか?
それは勝ってなお相手に配慮すべしという文化だからですよ。
「勝ったら何しても良い」
「戦場なんだからそんなこと気にすること無い」
まぁ一理ありますよ。
メンタル的に「叩きのめしてやる!!!」って思ってた方がいいものもあるんでしょう。
けど心技体すべてが頂点であるべき横綱でそういうガキの根性持ち続けてるならほんまに消えてくれや白鵬。国に帰れ。相撲見る気失せるわ。死ねや。勝負ついてるのにわざと相手を土俵から落とすわ、まともに組んでも強いのに首や顔面にエルボー入れるわ、試しにやった猫騙しが上手くいったらニタニタニタニタニタニタニタニタ笑ってるわ、いくら言われても当然の権利だとばかりに賞金取ってガッツポーズ…………消え失せろゴミ。お前が居る限り相撲見たくない。さっさと消えろ
けれど、それでも最後の最後の瞬間は気を抜かず、相手に配慮する精神的強さ。
そういう日本の心みたいなもの持っていて欲しいとは思うでしょ。
だから「ガッツポーズは控えめにして」というのは、日本文化を尊ぶゆえの苦言だと自分は考えます。
これを老害認定とか、日本文化が滅びますよ。
大げさだと思う人はこの例を
その、別に合理的に考えれば好き放題ガッツポーズしたって良いんですよ。
「そのくらい良いだろう」
ダメです。
水は低きに流れる、意識しないと人間も低きに流れ続けますよ。
このままエスカレートしていったら
「敬語なんていらないでしょ」
「出会った時の挨拶なんていらないでしょ」
こういう日本になりますよ。
まぁ「いらない」と言えば「いらない」です、めんどくさいし。
でも、こういう「他人への配慮」っていう、相手への「思いやり」は、間違いなく大切な日本の文化でしょうに。
俺はこういう文化があり続けて欲しいです。
何より、こういう文化は一度消えたら二度と戻らないものでしょう。
現に色々消えてると思いますよ。知らんけど。
戦後の変化があまりにも大きかったから色々消えてしまって仕方ないんだろうけど、こういう昔の、完全に消えた大和文化みたいなの見ると泣きそうになりますわ。
「あぁ、消えて二度と見ること出来ないんだなぁ……」って。
けど消えて嬉しい文化もある
ただ、昔は色々とめんどくさいしがらみ、掟?が多いでしょうし、無くなってくれた恩恵の方が恐らく大きいのでしょう。
現代人としては喜ぶべきなのかもっすね……。
ついでに
「先輩が帰るまで帰るな」
「雇ってもらってる立場なんだから死に物狂いで働け」
「家族は金出してないだろ。会社優先に決まってるだろ」
みたいな悪しき風習も消えていいですわなw
ただ、消えた方がいい文化もありますけど、だからといって「なんでもかんでも古くから続くものを否定する」っていうのは、ちょっと幼稚過ぎませんかね……。
ホリエモンも「3年皿洗いの修行とか、バカ?」みたいに言いたいこと言ってくれていい部分はあるけど、愛が無いこと多いよね。
「介護で働いてて労働改善努力しない奴は一生低賃金」みたいなこと言ったりしてたけど、ただ「バーカw」って言ってるようでウザいんだよな。「こうやって看護師は環境改善に成功したぞ。頑張れ」みたいな話すればいいのに。
ただただ既存の何もかもに文句言ってるだけで中学生っぽさある。俺の黒歴史がちょっと疼くからやめて欲しい
日本文化を考えよう
という訳で、なんでもかんでも昔の価値観、感覚を否定してたらゴミみたいな国になるんじゃないの?という訳です。
当然、消えた方が良いもの、消えてしまうものはあるでしょう。
けれど、なんでもかんでも合理化していったら、心無い世界になりますよ。
挨拶とかだったぶっちゃけいらない、礼儀だってもっと無くなったって合理的には良いでしょう。
けど文化としてどうなの?と若造ながらに思うわけですよ。
俺がめんどくさがりで、昔ながらの風習とか全然知らないからこそ言えるんですが、「風習とか全部無くなったら、それもう他の国となんら変わりないでしょ」という感覚です。
だから、今この時代に生きてて「それどうなの?」とか「古くさっw」とか思っても、聞く耳だけは絶対に持って生きたい……という話でした。
おまけハリー
この本めっちゃ面白かったです。
スポーツ人生を終えて、何と言うか?
「皆さんに愛されて、本当に幸せでした!!!」
「やりきったアスリート人生でした!!」
だいたいこういう感じですわな。
俺も好きっちゃ好きです、良かったねって。
けど、ハリーが言ったのは、
「もう二度と絶対にやりたくない」
とんでもない衝撃でした。
いや、引退した時は「ありがとうございました」とかなのかもしれませんが、現役を振り返って、ここまで言うのか……と。
ここまで努力した人間いるか?
もしかして、今までのアスリートは限界までやってなかったんじゃないの……?
そう思わせるほどの鬼気迫る努力っぷり。
言葉悪いですが、キチガイ地味た努力。とんでもない努力。
昭和という時代だったのもあるかもしれないです。
けれど、ここまで凄い人が居たのか、結果が出てない人間はただただ努力が足りないんじゃないか……?という衝撃です。
この人を尊敬しないで何を尊敬するんだという思いです。
だから好き放題に言いたい事言ってても、なんとなく全然許せます。そもそも面白いし。
「サッカーとかよくない?」とかいってコーナー飛ばそうとするのも「うぉい!!ボケ!」って言うけど、正直面白い。
多分ワールドカップ準優勝とかでも「喝!そこまでいったら優勝せんかい!」とかあえて言うと思う。おもろい
本、なんかAmazonの評価悪いですけど、普通に面白いので是非。
名前出さないけど心配性の監督をバカにしまくってたの、絶対ノムさんでワロタ。
あ、ガッツポーズね。
別にそもそも「ガッツポーズするな」とは言ってないじゃんねぇ。
「肩より上はダメ」ってのは適当に言っただけで、言いたいことは「相手への敬意をどの瞬間でも忘れるな」でしょうに。
そんなバカにすることちゃうと思いますよ。
ちなみに僕はこの画像好きです。王さんの記録達成なのに幸せそう過ぎる
終わり